世界の中で高い評価を得た日本

数あるランキングの中でも、非常に興味深い調査結果が発表されたので、まずはそれからご紹介したい。

その調査とは、観光客の国別の評判に関するアンケート調査で、アメリカ最大手オンライン旅行会社のエクスぺディア(Expedia)が4月に実施した「エクスペディア・ベストツーリスト 2007」というもの。調査は同社が経営するヨーロッパ12カ国(ドイツ、オーストリア、イギリス、アイルランド、ノルウェー、スイス、デンマーク、フィンランド、イタリア、フランス、スペイン、オランダ)の15,000以上のホテルマネージャーを対象に実施。「礼儀」「気前のよさ」などカテゴリーを10項目用意して、それぞれ最良、最低の国の観光客を選ぶという、非常に面白い調査だ。

ランク ベストツーリスト 備考
1位  日本人 「行儀が良い」「礼儀正しい」「ホテルで大騒ぎをしない」「クレーム・不平が少ない」全て圧倒的なポイント差で1位。「地元の料理に興味が高い」「旅行中の金遣いの良さ」共に3位。「部屋をきれいに使う」2位。「積極的に体験しようとする姿勢」などの項目でも高評価。一方、「チップの気前の良さ」や「地元の言葉を覚えて積極的に使用する態度」は、やや低い評価となった。
2位  アメリカ人 「行儀が良い」「礼儀正しい」共に3位、「クレーム・不平が多い」1位、「騒々しい」2位。「地元の言葉を積極的に話そうとする」「地元の料理に興味が高い」「旅行中の金遣いの良さ」共に1位で、チップの額は圧倒的に1位評価。「旅行先に溶け込もうとする態度」も高ポイント。「部屋を汚す」3位、ファッションセンスは最悪と評価。
3位  スイス人 「ホテルで大騒ぎをしない」「部屋をきれいに使う」共に3位。「行儀が良い」4位。
4位  スウェーデン人総合的に評判良く、マイナスポイントが少ない。
5位  ドイツ人 「部屋をきれいに使う」1位、「地元の料理に興味が高い」「行儀が良い」「地元の言葉を積極的に話そうとする」共に2位、「クレーム、不平が多い」2位。「態度が大きく、礼儀がなっていない」3位。「旅行中の金遣いの悪さ」1位。また、「けちでチップの払いが最悪」との評価。
6位  オランダ人 「地元の言葉を積極的に話そうとする」1位、「クレーム、不平が少ない」3位、「旅行中の金遣いの悪さ」4位。
7位  オーストラリア人「行儀が良い」「礼儀正しい」5位。
8位  ノルウェー人 
9位  カナダ人 
10位  ベルギー人 
11位  デンマーク人 
12位  オーストリア人 
13位  フィンランド人 
14位  タイ人 
15位  ニュージーランド人 
16位  アイルランド人 
17位  チェコ人 
18位  ポルトガル人 
19位  イタリア人 最も騒々しいと評価。「行儀が悪い」「礼儀がなっていない」共に4位。2位を大きく引き離して最もファッションセンスが良いと評価された。
20位  ギリシア人 
21位  スペイン人 
22位  ポーランド人 
23位  トルコ人 
24位  イギリス人 「行儀が悪い」1位、「部屋を汚す」1位、「騒々しい」「クレーム、不平が多い」共に3位。「地元の言葉を話そうとしない」「ファッションセンスの悪さ」「地元の料理に興味が低い」共に2位。
25位  ロシア人 「無礼」1位、「旅行中の金遣いの良さ」2位。
26位  中国人 「部屋を汚す」2位、「行儀が悪い」3位、「ホテルで大騒ぎをしない」2位。「チップの気前の悪さ」、「地元の料理に興味が低い」は最悪。
27位  インド人チェックアウトの際、部屋が散らかっているとして敬遠。
28位  フランス人 「態度が大きくて無礼」「チップの気前の悪さ」共に2位。「地元の言葉を話そうとしない」は圧倒的なポイントで1位、「地元の料理に興味が低い」3位。総合的に悪いポイントが足を引っ張り、最下位となった。ファッションセンスは高評価。
この結果を見てどのようにお感じになっただろうか? 世界中を飛び回り地元での接点が多い筆者の感想は、さすがホテルのマネージャーは「お客さんをよく見ているなぁ」ということ。つまり、この結果と筆者の視点で見た実際の国民性が見事に適合しているのだ。
ホテルというのは、観光中よりもその人の「素顔」がでやすい場所。特に客室では旅行中の唯一の完全なプライベートが得られる空間だからなおさらのこと。したがってこの調査の信憑性は非常に高いものと感じる。

上記以外にも、2007年3月、イギリスのBBCワールドが公表した国際世論調査がある。
この調査は27カ国の2万8000人が対象で、列挙された12カ国について「世界に与える影響が
Positive(肯定的)かNegative(否定的)か?」という質問調査。

調査結果

国名
Positiveな影響
Negativeな影響
54%
14%
54%
20%
53%
19%
50%
21%
45%
28%
42%
32%
37%
26%
27%
27%
28%
40%
30%
51%
19%
48%
18%
54%
17%
56%
結果から見てわかるように、世界の世論では、日本はカナダと並んで最も世界に良い影響をもたらす国として認識されているのがわかる。
ちなみに、国別で見た場合の日本の評価は、カナダやフィリピンは70%以上、インドネシアでは80%以上が日本を評価。しかし、中国と韓国では「否定的」とした人がいずれも約60%を占めた。つまり、中国と韓国だけは世界の認識から随分とずれた「特異な国」であることが分かる結果だが、これは「歴史的な問題による国民の感情」、又は中国政府による「反日教育」が邪魔をして正しい認識ができていないということだろう。

それに比べて非常に興味深いのは、アメリカは北朝鮮よりも悪い影響を世界にもたらすと国際世論が認識している点だろう。しかし、当然とも言える結果だと筆者も感じるが。
ちなみにアメリカ国民の自国への評価はPositiveが57%、Negativeが28%。自国は良い行いをしていると思っている人が非常に多が、このギャップが問題点であり、いかにアメリカ人が世界を知らないかが良く分かる結果だ。

また、世界に最も悪い影響をもたらす国はイスラエルであると、世界の世論は認識。これも当然の結果だと思うが、筆者的には「良い影響をもたらす」と答えた人が17%もいるのが不思議である。どんな良い影響があるのか問いただしてみたいものだ。
ちなみに「イスラエルは世界に良い影響を与える」と答えた上位2カ国はナイジェリアとアメリカがそれぞれ40%以上。

参考資料: BBC World Cervice (PDF 英文ファイル)


ここまで、2つの調査結果をご紹介したが、いずれも日本は世界的に高い評価を得ている優良国家ということがわかる、国民として嬉しい結果だった。


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