イタロ Italo 乗車レビュー
イタリア列車の旅
イタロ Italoの予約サイト

イタロの予約と座席、サービス内容について

イタロ内部を写真でご紹介。予約する際のご参考にどうぞ!

イタロはヌオーヴォ・トラスポルト・ヴィアッジャトーリ社(NTV)が運行させているイタリア版新幹線で、アリタリア航空会長でフェラーリの前会長 モンテゼーモロ氏や、TOD'S兼セリエA・フィオレンティーナのヴァッレ会長などイタリアを代表する実業家が設立したイタリア初の私鉄(ヨーロッパ初の民間高速鉄道でもあります)ですが、フランス国鉄(SNCF)も20%を出資しています。

2012年4月28日よりミラノ~ナポリ間でイタロの運行が始まり、「オシャレで快適、サービスが非常に良い」ということでイタリア国内でも話題になっている高速列車で、トレニタリアと比較してストライキが発生しにくいのも特徴です。

では実際に乗車してみた感想は? ということで、ヨーロッパの鉄道チケットやパスの販売を世界中で手掛けるレイルヨーロッパさんのご協力のもとイタロの撮影許可を頂き、実際に乗車してきました。チケットの予約・購入や座席、サービスについてご紹介します。


目次


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イタロ Italo について

イタロの車体
Roma Tiburtina駅に停車するイタロ

イタロの車体デザインはフェラーリのデザインも手掛けるジョルジェット・フェジャーロが担当し、内装はアルファロメオなどを手掛ける世界的デザイナー イタルデザインのジウジアーロ氏が手掛けるなど、その話題の高さも納得。

印象的な真っ赤なイタロのデザインから、“フェラーリ特急” とも呼ばれています。

車体は最高時速360kmを誇るフランス・アルストム社製 第4世代の新型高速車両 AGV (TGVの後継車両)を採用。従来のTGVとの最大の違いが、前後2両のみ動力車という方式から全車両を動力車とする方式(日本の新幹線と同じ方式)に変更となっています。

ちなみに、ホームや線路はトレニタリア(旧イタリア国鉄)既存の物を使用。そのため、最高速度は360km出す性能はあるものの、線路の都合で現在は時速300kmでの営業運転です。

イタロのスタッフ
イタロのスタッフは本当にフレンドリー! スマイル0円です(古い… 笑)

イタロが売りにしているのがスタッフのホスピタリティー、快適性と車内サービスの充実です。

実際、トレニタリアは独占企業であった国鉄のためか、イタリア人の気質なのか、正直ホスピタリティーは全くありません。あからさまにめんどくさそうな態度を取られることもしばしば・・・。でも怒ってはいけません。これがイタリア流(笑)

それに対し、イタロのスタッフはチケットオフィス、車内共にイタリアとは思えないくらいサービス精神旺盛でとってもフレンドリーです。何でしょうこの違い。。。

乗車時はこの写真のようにお出迎えまでしてくれます。
見て下さいこの笑顔! トレニタリアでは絶対に有り得ない!

イタロのチケットの予約・購入方法

イタロの列車時刻検索
イタロの公式サイト(英語)。予約・購入はもちろん時刻検索にも便利。

1. イタロの公式サイトで予約・購入

料金的には最も安くチケットの予約・購入ができますが、日本語ページが無いのでイタリア語や英語などの画面で入力する必要があります。支払いはクレジットカードのみ。チケットはEチケットでの発券です。

予約・購入ページはとてもシンプルなので利用しやすいですが、万一クレジットカードがうまく承認されなかったり決済トラブルになってしまっても、日本語でのサポートはないので自力で解決できる人向けと言えます。また、予約変更時はある程度の語学力がないと、なかなか大変です。

レイルヨーロッパでイタロのチケット予約
レイルヨーロッパ公式サイト。予約が完了すると、レイルヨーロッパから予約の確認メールが送られてきますが、そのメールの中にEチケットのURLが記載されています。そこからアクセスしてEチケット(PDF)をダウンロード、印刷して持参するだけです。

2. レイルヨーロッパ公式サイトで予約・購入

イタロ公式サイトでの購入と比較すれば若干割高ですが、早期購入なら現地で当日購入するよりも安く(事前予約で最大80%割引)、旅行代理店で手配するよりもずっと安いです。しかも、完全日本語画面で簡単・確実に予約・購入できます。

また、レイルヨーロッパは日本に事務所を構えており、何か問題がある場合も日本語サポートなのでとても安心です。

イタロのチケットは乗車予定日の70日前から3日前まで予約・購入が可能。また、4歳~15歳未満の場合は大人正規料金の25%割引きがあり、シニア割引はありません。

参考までに、イタロ公式サイトとレイルヨーロッパの予約サイトで事前予約の料金比較をしてみましたが、なんと公式サイトでの最安価格とわずか300円の料金差でした。この数百円で安心・確実に日本語で手配できるなら、迷わずレイルヨーロッパでの予約をおすすめします。

イタロのチケットを券売機で予約・購入
フィレンツェ駅のイタロ・チケットオフィスにある券売機。タッチパネルで予約・購入が可能。ただ、やっぱり事前のネット予約がおすすめ。

3. 現地の駅で予約・購入

現地で予約・購入する場合は、イタロ発着駅のイタロ専用チケットオフィス兼待合室(トレニタリアの切符売り場ではないのでご注意)にある券売機で購入します。窓口は無く、全て券売機です。

操作法はいたってシンプルで、今流行りのタッチパネル式です。もし操作法がわからなくてもスタッフが丁寧に教えてくれるので心配は無用です。

支払いはクレジットカードはもちろん、お札やコインも利用可能です。

ただ、一切割引が無く正規運賃になるため、事前のネット購入と比較してかなり損です(と言うか大損…)。現地で急遽イタロに乗ることになったなどの都合が無い限り、おすすめしません。

イタロのチケットの予約・購入方法は上記3つの方法となります。事前のネット予約・購入がおすすめです。
尚、インターネットによる事前予約・購入の場合はeチケット(PDF)になり、プリントしたものを持参するのが一般的です。ただ、プリントせずに予約番号(Ticket Code)の6文字をメモしておいたり、タブレットなどで表示させたeチケットを見せるだけでも問題ありません。

尚、ユーレイルパスはトレニタリアの列車に有効なため、私鉄であるイタロは乗車不可で割引もありません。

イタロのeチケットをプリント
イタロのeチケットを自宅でプリントしたもの。
イタロのeチケット
イタロのeチケットをタブレットで表示。印刷しなくてもOKです。

イタロの座席について

イタロの座席表
(クリックで拡大)

イタロの座席は下記4種類です。

Club(クラブ)
ファーストクラスに相当し、先頭車両(1号車)のみ、19席限定です。一部の鉄道駅設置のイタロ・ラウンジで乗車まで時間を過ごすことができ、イタロ車内でのドリンクとスナックの無料サービスがあります。
Prima(プリマ)
ビジネスクラスに相当し、座席配置は1-2です。
イタロ車内でのドリンクとスナックの無料サービスがあります。
eXtra Large(エクストラ・ラージ)
2015年2月から導入された座席で、Primaの座席・座席配置と同じですがドリンクとスナックのサービスがありません。
Smart(スマート)
エコノミークラスに相当し、座席配置は2-2です。

全クラス 各座席にPC用電源があるので、ノートPCの利用やスマートフォンの充電をしたい方は変換プラグも手荷物カバンに入れておくと良いでしょう。また、全車両で無料WiFiが使えます。イタロ車内でイタロのWiFiに接続してブラウザ立ち上げるとログイン画面出てきます。ログイン画面にて下記の手順で接続します。

イタロ車内でのWiFiの接続方法

  1. 「Codice Biglietto」に予約番号(Ticket Code)6文字を入力
  2. 「inserisci una email valida」に予約時のe-mailアドレスを入力
  3. 「Re-inserisci la email」にメールアドレスを再入力
  4. 「Accetto termini..」にチェックを入れる
  5. 「Acconsento」を選択
  6. 「ACCEDI」をクリック
  7. “YouTubeやSkypeは使わないで下さい!” という案内表示が出ればで接続完了です

ただ、イタロ車内のWiFiは不安定でいきなり途切れることがあるのであまり期待しない方がいいです。ちょっとしたネット検索やメールチェック程度がおすすめです。イタリアは全般的にWiFiが不安定気味なので、車内ではさらに不安定になってしまう印象。

その他、食堂車やBAR車両の編成は無いですが、ClubとPrimaクラスの場合は座席にてランチBOX(話題の食材店 イータリーのお弁当!)の注文ができ(12:30~14:30、19:30~21:30)座席まで運んできてくれます。その他、3号車と7号車にあるスナックエリアには、ドリンクやスナック類の自動販売機が設置されています。


Club(クラブ座席)

イタロのClub(クラブ座席)の1名席のチケット予約・購入

11両編成の先頭車両のみ、1列+2列の配列で19席限定というだけありとても豪華です。

大型の革張りシートは電動リクライニングで座り心地良く(ズボン、又はスカートの素材によっては滑り落ちそうになりますが…)、足元も広々。満席でも19名ですからとても静かで快適です。

各座席には個人用モニターがありますがイタリア語と英語のみ。イタリア人の利用率も低いようなので観光客が利用することはまず無いと思います^^

頭上には中型のキャリーバッグを載せられる程度の棚があります。

イタロのClub(クラブ座席)の2列4席向かい合わせ
4席向かい合わせで座席は回転せず。テーブルは倍の大きさに広がります。
イタロのClub(クラブ座席)のファミリー用ボックスシート
4席のファミリー用コンパートメント。
イタロのClub(クラブ座席)の
ClubとPrimaクラスでは無料でドリンクサービスがあります。ソフトドリンク以外にプロセッコ(スパークリングワイン)も頼めます。しかも無料!
イタロのClub(クラブ座席)の
ClubとPrimaクラスは無料でスナックサービスも有り。マフィンやクッキーなど数種類から選べます。写真はフォカッチャ。なんと温めてくれました!
イタロのClub(クラブ座席)の1列席
一人で乗車するなら1列席がおすすめ。
イタロのClub(クラブ座席)のクローゼット
Club車両専用のクローゼット。
イタロのClub(クラブ座席)の
ドリンクはいろいろと選べます。ソフトドリンクとエスプレッソといった具合に同時に2つもサービスしてくれました。
イタロのClub(クラブ座席)の
ClubとPrimaクラスではランチBOX “.Italobox” の注文が可能。€6~€19まで5種類あり、€2追加でワイン&コーヒー付きなどのオプションもあります。
イタロのClub(クラブ座席)のスーツケース置き場(荷物置き場)

Club車両のスーツケース置き場です。

先頭車の最前方に位置しているので隣車両から気軽に立ち入ることもできず、ホームへ降りるドアもありません。つまり、Club席の乗客以外立ち入ることが出来ない場所であるため、荷物の心配は全く無し。ワイヤーでくくる必要も無しです。

イタリア列車の旅で荷物の心配が無いのは大きなメリットですね。


Prima(プリマ座席)

イタロのPrima(プリマ座席)のチケット予約・購入

Club席同様、1列+2列の配列で、ドリンク&スナックサービスがあります。

座席は皮張りでリクライニング可能。前座席とのピッチもそこそこゆとりがあります。とても快適なので料金を考えると全3クラスの中では最もコストパフォーマンスが良いように感じます。

スーツケース置き場は車両の連結部分にありますが、頭上の棚は十分な広さがあるので小型スーツケースを載せることも出来ます。

尚、スーツケース置き場には施錠システムが備え付けてあり、50セントか1ユーロ硬貨を入れると施錠ワイヤーが引き出せます。荷物を取り出すときにお金が戻ってくるので取り忘れにご注意。

イタロのPrima(プリマ座席)の2列4席向かい合わせ
ピッチが広くテーブルも広めでPC作業に便利。電源もあります。
イタロのPrima(プリマ座席)のスーツケース置き場(荷物置き場)
荷物置き場。右上に施錠システムの使い方の説明あり。これは便利!

Smart(スマート座席)

イタロのSmart(スマート)の座席のチケット予約・購入

2列+2列の配列で、一般的な座席です。座席はリクライニング出来ませんが、狭すぎることも無く不自由は全く感じません。
とはいえ、SmartならトレニタリアのFrecciarossaの2ndクラスの方が座り心地が良く快適だと思うのが正直なところ。

スーツケース置き場はPrima同様、車両の連結部分にあり、施錠システムの備え付けも一部にあります。


イタロの座席と予約管理

イタロの車掌さんが持っている端末による座席の管理画面です。イタロの乗車取材ということで撮影許可を頂いていたので、特別に見せてくれました。

座席の空き状況がすぐにわかるので座席移動したい場合もすぐに調べてもらえます。また、筆者が撮影許可を得た特別な予約であることもこの端末からわかったようなので、その座席を予約している人の予約データも見れるようですね。

イタロの連結ドア
客室は全て自動ドアで仕切られています。
イタロ客室内の最高速度300km
客室内の速度表示。フィレンツェ - ヴェネツィア間です。温度表示もあり。

次のページではイタロの路線図と主要路線の所要時間についてご紹介したいと思います。

イタロの路線図と主要路線の所要時間


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