飛行機での過ごし方と言っても、何が正しいというのはありませんが、強いて言うなら『機内では好きなように過ごす』が正解。
しかし、ヨーロッパやアメリカ本土など10時間もの長距離線のフライトでは時間をもてあましてしまう、寝たいのに眠れないなど、いろいろと不満をお持ちの方も多いのでは?
そこで、長距離フライトが日常であった筆者が、飛行機での過ごし方や、ゆっくりくつろぐための、快適な機内の過ごし方の提案・アドバイスをご紹介。
目次
飛行機 機内での過ごし方
飛行機での過ごし方をお話しする前に、長距離フライトの場合の、搭乗してから飛行機を降りるまでの流れをご案内しておきます。この機内での流れが理解できていないと、快適な機内ライフを過ごせません。
飛行機へ搭乗から降機までの機内での流れ
- 飛行機に搭乗して座席に座る。
- 飛行機のドアが閉まり、滑走路へ。この時点で席を立つことは出来ず、トイレにも行けない。また、電子機器の使用も制限される(電子機器や飛行機によって制限の内容は異なる)。
- 離陸後20〜30分ほどでシートベルト着用サインが消える。この時点で席を立つことが出来るようになる。同時にキャビンアテンダントが一斉に動き出して機内が少し忙しくなる。
- シートベルト着用サインが消えてから20〜30分ほどでドリンクサービスが始まる。ドリンクサービスが終わってから30分ほどで食事の提供開始。同時に食事中のドリンクの提供もある。食事が終わった頃にコーヒー又は紅茶のサービスがあり、その後食事が下げられる。同時にトイレが急に込み合い、30分は順番待ちの状態が続く。
- 全ての機内食が下げられた頃に、機内販売が始まる。その後、機内の照明が暗くなり、窓の日よけを下げるよう案内がある。離陸から食事までの慌しかった時間に一区切り。機内はゆったりした雰囲気となり、静かな時間になる。
- 途中、スナックとドリンクの差し入れがあるが、寝ている人を起こさないよう、静かにやって来るため、気付かない人も多い。
- 着陸の2時間ほど前に機内の照明が明るくなり、ドリンクと機内食のサービスが始まる。食べ終わった頃にトイレが込み合い始め、到着地の入国についての案内など、映像が映し出される。この頃に機内免税品販売が終了。徐々に慌しくなってくる。添乗員付きのツアーでは、このタイミングで添乗員が到着時の案内をしに席を回ってくる。
- 飛行機が最終の着陸態勢に入り、シートベルト着用サインが点灯、席を立つことは不可。トイレも許されない。キャビンアテンダントも全員着席。
- 飛行機が着陸し、所定のスポットへ移動。飛行機が停止してエンジンが停止。同時にシートベルト着用サインが消え、席を立つことが出来るようになり、頭上の荷物を取り出せるようになる。
- ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスの順で飛行機を降りる。
尚、出入国書類の配布はNo.3のタイミングのこともあれば目的地が近づいてからの場合など、航空会社によって、又は路線によってまちまちです。
本題である飛行機の機内での過ごし方について
飛行機での過ごし方に最も大きな影響を与えるのが、ビジネスクラスやエコノミークラスなどのクラスによって・・・これを言ってしまうと話しが終わってしまうのでそれは抜きに、機内の座席に装備される個人用モニターがあるかないかの違いで、時間のつぶし方と過ごし方に大きな違いが出てきます。
現在多くの航空会社に導入されていますが、機材や路線(短距離国際線での導入例は少ない)によって個人用モニターが装備されているか、されていないか変わります。
個人用モニターがある場合
- 映画や番組を見る
JALやANAなどの日系航空会社の強みとして、個人用モニターでは、映画は基本的に日本語吹き替えか日本語字幕で鑑賞でき、映画以外にも日本語番組を中心にした構成。この点は飛行機での過ごし方にも大きく影響をするでしょう。
外資系航空会社でも日本発着便については日本語字幕の映画をいくつか取り揃えています。映画のタイトルは最新作からリクエストが多い物まで、数多く用意されており、見たい時にいつでも好きな映画を選ぶことが出来ます。1タイトルで約2時間ですから、通常は1〜2本、たくさん見る人でも3本程度が一般的です。ちなみに筆者は通常1本のみで、本当に何もする事がない時に2本見ることがある程度です。
また、機内映画が何倍も楽しめる裏技として、「ノイズキャンセリング型のヘッドホン又は、イヤホン」を使用する方法があります。詳しくは下記参照。筆者おすすめです。
ノイズキャンセリング型のヘッドホン又は、イヤホンって何?- テレビゲームで遊ぶ
全ての個人用モニターに付属しているわけではないですが、通常個人用モニターがある機材には肘掛部分にコントローラーが装着されていて、ゲームで遊ぶことが出来ます。
内容は定番ともいえる、テトリスやインベーダーゲーム、ポーカー、チェス、オセロなど、説明書を見なくても遊べそうな簡単なものが中心です。ちょっとした時間で遊ぶには面白く、いつの間にかのめり込んでしまうので、時間つぶしには最高です。- 音楽を聴く
音楽のジャンルはとても豊富。タイトルも懐かしいものから最新のヒットナンバーまで様々です。特に、日系航空会社ではJ-POPを中心に、演歌や落語までそろい、日本語環境で十分に楽しめます。
尚、上記でご紹介した「ノイズキャンセリング型のヘッドホン又は、イヤホン」を使用することで、驚くほどの高音質で、音楽が楽しめるようになります。- 現在地と到着予定時刻の確認、目的地までの所要時間を眺める
個人用モニターの利点として、「あとどのくらいの時間で目的地に到着できるか?」 が、いつでも確認でき、飛行機での過ごし方の時間配分など、機内での予定が立てやすくなります。非常に便利な機能ですので活用しましょう。
モニターの有無を問わない過ごし方
- ニンテンドー3DSや、PS Vitaを機内に持ち込む
筆者がおすすめする機内の過ごし方の中で、まだまだ実行している人は多くないですが、筆者一押しの機内の楽しみ方です。
ニンテンドー3DSや、PS Vitaの特集ページを用意していますので、下記ページをご参照ください。
機内で楽しむニンテンドー3DS&PS Vita特集- iPodで音楽やポッドキャスト(ラジオ番組)を聴く & テレビ・映画を見る
- 機内では様々な音楽番組が用意されていますが、音質はお世辞にも良いとは言えません。また、今まで溜め込んできたポッドキャスト(ラジオ番組も含め)や、録画をしたテレビ番組、DVD映画をiPodに入れて、機内で楽しむことが出来ます。
普段忙しく、テレビを録画しっぱなしで見ることができずに、溜まってしまったという方には特におすすめ。
そこで、機内でiPodを利用する際の特集ページを用意していますので、下記をご参照ください。
飛行機の機内でiPodを使用する - ポッドキャストが聴ける
- ポッドキャストとは、主にラジオ番組などを収録し、データファイル化したもの。つまり、番組が録音されたデータをiPodに入れておけば、いつでもどこでもその番組を聞くことが出来るのです。ポッドキャストについては下記サイトが詳しく、おすすめです。
尚、携帯電話でも音楽が聴けたり、動画を見れる機種もありますが、電源を入れると同時に電波を発射する携帯電話は通話をしなくても、機内では常時、電源を切っておくことが義務付けられています。 ですので、機内では携帯電話で音楽やカメラも使ってはいけません。電源を入れてはいけないのです。
稀に、携帯のカメラで写真を撮っている人を目にしますが、違法行為(航空法違反)です。携帯電話の使用は、絶対にやめましょう。スマートフォンなどの場合は、搭乗前に「オフラインモード」に設定し、電波を発射しないようにすれば、法律上、利用することは可能です。
読書をする
機内で読書というのは、多くの人が思い付くことだと思います。実際、機内で本を読む方は多く、とってもおすすめです。普段時間が無くてなかなか本を読む機会が無い人には、機内での時間というのは非常に良いチャンス。しかし、では何を読むか?
おすすめするのは、やはり旅行先のガイドブックや、その土地にまつわる歴史をつづった書籍です。その土地で過去に起こった歴史やその背景を知って観光するのと、知らないで観光をするのでは、観光の充実度がまるで違います。ツアーなら現地でガイドさんが説明してくれますが、限られた短時間に話せることは本当にわずか。予備知識が無ければ理解できないことも多々あります。
そこで、海外旅行事情に詳しく、観光案内にうるさい筆者がおすすめする、旅行関連の書籍をいくつかご紹介したいと思います。
海外旅行関連のおすすめ書籍お酒を楽しむ
他の旅行系サイトでは、「機内での飲酒はおすすめしない、避けた方が良い」といった内容の記述が一般的です。しかし、実際に機内でのお酒を楽しみにされている方も多いと思いますし、筆者としては機内でのお酒の楽しみは十分にありだと思います。ですので、機内で楽しむ飲酒の手引きを下記にご案内します。
ただし、これは飲酒をおすすめしているわけではなく、一つの楽しみ方としてのご紹介です。また、当然のことですが お酒が飲める方であることが大前提です。
飛行機の座席はどこが良い?
皆が考えるであろうこの話題。しかし、これって凄く難しいのです。「一番良いのはこの席です!」と断言することが。。
何故ならどの席にも一長一短があり、結局のところは “好みによる” からです。
そこで当サイトでは、座席の場所によるメリット&デメリットをリスト化してご紹介しますので、ご自身に合う席はどこなのか?の参考にしてもらえればと思います。下記に特設ページを設けたのでそちらをご覧ください。
JALのファーストクラス [JAL SUITE] の座席。当然良い座席だがお値段も良いお値段(笑)
飛行機の機内で楽しめるお酒の種類
まず、エコノミークラスで用意されているお酒の種類が多いのは、やはり外資系航空会社です。例えば、日系も含め多くの航空会社が無料で用意しているものとして、、、
Wine ワイン |
赤・白から選ぶことが出来るが、エコノミーでは各1種類のみ。食事中のアルコールの定番。筆者は赤ワインとオレンジジュース、白ワインとりんごジュースで割り、ソフトドリンク感覚で飲むことも多い。スパークリングワインなら、オレンジジュースと1:1で割ったミモザはいかが? |
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Gin ジン |
大麦、ライ麦、ジャガイモなどを原料とした蒸留酒。キリッとさっぱりしたリキュールなので、柑橘類のジュースと割ってみてはいかが? |
Vodka ウォッカ |
大麦、小麦、ライ麦、ジャガイモなど穀物を原材料とした蒸留酒。無味無臭無色なので、どのジュースでもよく合いますが、筆者はりんごジュースで割るのが好み。 JALに搭乗した際に試して欲しいのが、スカイタイム(JALオリジナルのゆず味のジュース)のウォッカ割りカクテル。ほのかに甘く、さっぱりした飲み口は筆者の定番。ちなみにJALのキャビンアテンダントから教えてもらった飲み方です。 |
Rum ラム |
サトウキビを原料として作られる蒸留酒。ウォッカと同様、どれと割っても相性が良いですが、コーラ割りは世界的にも有名で人気がある飲み方。紅茶の香り付けにもおすすめです。 |
Brandy ブランデー |
ワインを樽で蒸留したお酒で、機内ではコニャックが一般的。 筆者がよくやるのは、コーヒーに微量混ぜ、砂糖とクリームを加える飲み方。香りが良く体が温まり、リラックスできて落ち着けます。 |
Whisky ウイスキー |
大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を麦芽酵素を用いて蒸留したお酒で、スコッチなどが有名。コーヒー1杯にアイリッシュウイスキー20mlとクリーム多めに注げばアイリッシュ・コーヒーの出来上がり。(ちなみに、スコッチウイスキーをベースにするとゲーリック・コーヒーという名に変わります。味に差は無いですが) |
ヨーロッパ系航空会社のお酒の種類
Baileys ベイリーズ |
アイルランド産のウイスキーをベースに良質の生クリームをブレンドした、とろっと甘いリキュール。ウイスキーの上品な香りとクリームの絶妙なバランスは最高級の大人の贅沢。ロックで飲むのも美味しいですし、ミルクで割っても美味。イメージとしてはちょっと贅沢ななカルーア・ミルクといった感じ。 |
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Cointreau コアントロー |
ビターオレンジとスィートオレンジの果皮を使ったフランスのリキュール。無色透明なホワイトキュラソーで、オレンジの甘さと花の香りが上品。 紅茶に入れるのもおすすめで、柑橘類のジュースと割っても美味しいです。 |
Campari カンパリ |
イタリアを代表する真っ赤なリキュール。ほろ苦い味わいと甘さが薬草を思わせる独特な味。カンパリとオレンジジュースのカクテルが一般的な飲み方。 |
Limoncello リモンチェッロ |
イタリアを代表するレモンのリキュール。レモンの香りがさわやかで、極甘口の口当たりが癖になります。度数は30%以上あり、食後酒として飲むのが一般的。炭酸水などと割ってもいいですが、ストレートで飲むのがおすすめ。 |
Grappa グラッパ |
こちらもイタリアを代表する蒸留酒で、ブドウの搾りかすで作るブランデーの一種。度数が非常に高く、食後酒としてストレートで飲むのが一般的。 |
Sherry シェリー |
スペインの名産。ワインを造る過程でブランデーなどを添加してアルコール度数を高めた、白ワインの一種。熟成期間は最低でも3年かかる。 食前や食事中に飲まれる辛口が一般的で、デザートとの相性が良い甘口もある。度数が非常に高く、食後酒としてストレートで飲むのが一般的。 |