2020年は新型コロナウイルスの世界的大流行により3月以降の海外旅行は全滅。各国の出入国状況や航空業界の大混乱にも繋がりました。このパンデミックから脱却し2021年は海外旅行再開となるのかについて考察します。
目次
2020年は新型コロナウイルスの世界的大流行により3月以降の海外旅行は全滅。各国の出入国状況や航空業界の大混乱にも繋がりました。このパンデミックから脱却し2021年は海外旅行再開となるのかについて考察します。
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2021年1月現在、残念ながら海外旅行に安心して行ける状況ではなく、コロナ変異種の広がりにより世界の出入国規制はより厳しくなる状況。しかしながら、それでも年内の海外旅行が実現する光は見えてきています。
例えばヨーロッパでは昨年12月26日からワクチン接種が開始されており、今年9月にはある程度日常を取り戻すのではないかと時事通信が報じています。また、厚生労働省は昨年12月18日、日本でのワクチン接種は4月以降に体制を確保する方針と発表。ワクチン接種率が高まり成果が可視化されれば日本帰国後の14日間待機要請は解除の方向に動くことでしょう。そしてワクチン接種により感染リスクは下がりますからある程度の安心感に繋がり徐々に海外旅行が復活するのではないかと思われます。
ワクチン接種が順調に進んだとしても世界が完全な感染収束を迎えるにはまだ数年はかかるとされ、ワクチン接種が進んでいる国であってもある程度の感染予防対策はしばらく続くことになります。なぜなら、ワクチン接種は「感染しにくくなり、感染したとしても重症化しにくくなる」というもので、絶対に感染しなくなるわけではないからです。これはインフルエンザのワクチンでも同じです。
そのため世界ではテクノロジーでの感染予防対策も進んでいて、例えば旅行者に関係することとしてオンライン予約、電子決済、Eチケットなど今まで以上に整備されてきています。そして世界的に注目されているのが非接触の技術です。タッチパネルのように人が手で触れることなく、近づくだけ、または手・指をかざすだけで操作ができる技術です。
例えば、非接触型の自動チェックイン機が中部国際空港に試験導入されたと日本経済新聞が報じていますし、羽田空港では全日空が非接触で荷物預け入れの機械が試験的に導入されています。これらは画面に近づいた指を近接センサが感知して画面を操作できるとのことです。このように新技術は導入され始めていて、コロナ禍での海外旅行をサポートする仕組みが徐々に整いつつあります。
では、アフターコロナで旅行業界はどのような動きをしているのか? 日本の旅行業界は現在、人的リソースをほぼ全て国内旅行に投入しています。つまり、しばらくは海外旅行の需要は戻らないという経営判断です。とは言え、海外旅行に関して若干ですが動きもあり、団体旅行から個人旅行の商品開発に大転換を図っています。つまり、お得で気軽に行ける団体ツアーは今後数年間は復活しないと思われます。例えば国内TOP3の近畿日本ツーリストが看板商品であるツアーブランド「メイト、ホリデイ」を終了しツアーはクラブツーリズムに1本化すると発表。「ツアーでの収益化は難しい」のは明確です。そこで、ツアーの代わりに「航空券+ホテル」の販売にシフトしています。ですから、必然的に1都市滞在型の海外旅行が増え、数か国、又は数都市を周遊する海外旅行は今後数年間に限って言えば激減すると思われます。
例えば1都市滞在型で注目されている行先と言えばハワイ、グァムといったリゾートです。近場の台湾やタイ、シンガポールなども海外旅行の回復が早めと言われており、1都市滞在に適した旅行先と言えます。その他、現地の状況が落ち着けばパリ、ロンドン、ニューヨークなどの人気都市も1都市滞在で満足できる旅行先だと思います。
尚、完全にツアーが無くなるかと言えばそうではなく、少人数制のツアーは残されるはずです(少人数ゆえ割高になります)。また、出発前に検温や体調チェックが行われ、万一それらに引っかかれば旅行直前でキャンセルといった対策の導入は不可避です。ゆえ、旅行前の体調管理は出発ギリギリまで気が抜けないなど「気軽に参加」という状況はまだ何年も先の話かもしれません。
また、コロナ禍では海外旅行の仕方も大きく変わります。例えば三密回避やマスクの着用、手洗い、消毒液の使用は現時点においてもニューノーマルとなりつつあります。そして各国の観光施設は事前のオンライン予約を必須とする対策を講じる施設も出てきており、オンライン決済(クレジットカード必須)やEチケットを上手く使いこなすことも重要となります。
明確な時期は誰にも示せません。厳密に言えば現在も一部の国に限られますが海外旅行は可能です。ただ、多くの人が海外旅行を意識し始めるタイミングの目安となるのは、外務省が出す危険情報がレベル1に引き下げになった時です。
参考:外務省の危険情報とは?
レベル1に引き下げとほぼ同時期に日本帰国時に求められる14日間待機も解除になると思われ、政府がいつ動くかは世界のワクチン接種の進行状況次第と筆者は考えています。日本を含め世界のワクチン接種の動向に今後注目したいと思います。
尚、2020年12月9日の時事通信の記事では、イギリス医療調査会社がワクチン接種の時期から「集団免疫」の獲得時期を分析し、社会が日常に戻る「脱コロナ」の予想時期の調査結果を報じています。参考として下記にその結果を示しておきます。ちなみに、当該記事が出た時点では日本のワクチン接種時期は2021年10月という予測でしたが、2020年12月18日に厚生労働省が4月以降にワクチン接種の体制確保方針と発表しましたので、実際の接種時期が早まればその分脱コロナの時期も早まるのかもしれません。
世界が日常に戻る時期予測
いつ海外旅行に行けるのか? そのカギはどのくらいの速さでワクチンが普及するかに掛かっているのは間違いないようです。
ここまでお読みいただいた限りでは「なんか大変そうだし難しそうだなぁ…」という印象を持たれたかもしれません。
しかし、「守るべき基本動作」はさほど多くなく、かつ、特別な対策というのも無く、実は難しい話ではありません。いくつかの基本を頭に入れておき忠実に守るだけで海外旅行は実現できます。
実際に筆者はコロナ禍の昨年9月にスイスを視察旅行してきましたが、何も問題なく楽しく旅行することが出来ました。
参考:コロナ禍のスイス旅行
ただ、このようなスイス周遊旅行を実現できたのは「現地の文化や旅行事情に明るく個人旅行に慣れている」という条件が揃ってのことで、一般の方にはハードルが高いのも事実ですし、旅行会社では個別対応が難しく商売にならないため、実現が難しいのが実情です。そこで、筆者(当サイト代表)が海外個人旅行に同行するプランを用意しているので、ご興味ある方は下記の案内を見てみて下さい。
注目! コロナ禍での海外旅行をお受けしています
現在、感染リスクが比較的低い国・地域に限定してお受けしています。ツアーではなく、オーダーメイド個人旅行となり、当サイト代表が日本出国から日本帰国まで同行させて頂きます。詳細は下記ページをご参照ください。
また、1か所滞在型の海外旅行であれば、個人でもハードルは低めです。既にお伝えしているように旅行会社は「航空券+ホテル」の販売にシフトしており、それに付随して空港送迎サービスなどのオプションも用意するなど個人旅行に不慣れな人向けのサービスを充実させつつあります。
重要なのは「基本を徹底」で、難しいテクニックはありません。
「コロナ禍での海外旅行の基本動作」についてはまたの機会にお話ししようと思います。
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