アマルフィのレモン畑と特産のリモンチェッロ -レモン街道-
アマルフィの特産であるレモン。イタリアでは他にもシチリアなどがレモンの産地となっているが、このアマルフィ一帯で採れるレモンは他のレモンとは違い、皮が厚く表面がごつごつしており芳香を放つ。また、果実が通常の物よりも倍近い大きさである。
レモンは元々イタリアにあったものではない。最初は胃腸薬としてイスラムの国々から持ち込まれた物で、海洋国家の時代ではアマルフィの船には必ずレモンが積み込まれていたほど珍重されていた。
アマルフィのレモンの特徴はその用途である。シチリア産も含め普通のレモンは主に果汁を絞る用途で利用されるが、アマルフィのレモンは主にレモンの皮が用いるために利用されるのが最大の特徴。この皮は厚みがあり、きんかんに似て甘みがあるためだ。もちろん果汁も使われる。
中でもアマルフィの特産として有名なのが、アマルフィ産のレモンを使ったリモンチェッロというお酒(リキュール)。イタリア人には欠かせない食後酒としてイタリア全土で飲まれており、中でもアマルフィ産、又はカプリ産レモンを使ったリモンチェッロが最高とされる。
アルコール度数は約32度。イタリアでは、食後によく冷やしたリモンチェッロをストレートでショットグラスで味わうのが最良の飲み方とされる。
甘くて爽やかな香り、濃厚な味わい。レモン果汁ではなくレモンの皮を漬け込んだリキュールであるため、酸味が無いので大変飲みやすい。度数が32度とはいえ、女性好みの甘さで飲み口が良いのでチビチビ飲むのが癖になる。アイスにかけたりお菓子作りにも使われる。