妊娠中の方、できちゃった結婚で新婚旅行に行かれる方が気になるのは 「いつ行くか?」、「妊娠してても海外旅行に行けるのか?」といったところではないでしょうか。
結論から言えば、条件付で海外挙式も新婚旅行も行くことが出来ます。妊婦さんが健康な状態であれば飛行機も特に問題ないというのが一般的です。そんな妊娠中の新婚旅行についての予備知識をご案内します。
妊娠何ヶ月で飛行機に乗れるか?
もちろん母体の状態ということになりますが、一般的には母体が安定期に入る妊娠12〜28週頃の間が良いとされています。 また、航空会社によって規定は変わりますが、例えばJALの場合は「出産予定日から28日以内、妊娠36週以降(国際線)の妊婦は、利用開始日より7日以内に作成された医師の診断書を要すること」という規定があります。
ただ、出産予定日から1ヶ月を切った時点で、国際線などの長距離フライトは避けるべきです。自分は良くても周りの人、特に旦那さんは随分と気を使うでしょうし、何より自分自身も気を使いすぎて楽しむどころではないはずです。
妊娠中に飛行機に乗る際の注意点
- 機内では気圧の低下により、腸管内のガスが膨張するので炭酸飲料は避けましょう。膨張することにより腹痛を招く恐れがあります。
- 妊娠したおなかに負担が無いよう、シートベルトを無理やり着用しないように。ベルトの長さが不足する場合は延長用のベルトが機内に搭載されてます。
- 妊婦はトイレが近くなるのでなるべく通路側でトイレに近い席にしてもらうと良いでしょう。また、機内は非常に乾燥しているため水分を十分に摂取し、利尿作用があるコーヒーやお茶は避けた方が良いです。
- 妊娠中はエコノミークラス症候群になりやすいと言われているため、1〜2時間毎に通路を歩行することをおすすめします。また、妊婦はとてもむくみやすいので、ジーンズなど体を締め付けるような服ではなくゆったりしたものを着ると良いです。
- 飛行機の機内は冷えることが多いため、お腹を冷やさないように。機内には1人1枚ブランケットが用意されていますが、寒いようならブランケットの追加を客室乗務員に伝えてみましょう。
妊娠中の新婚旅行・おすすめの海外旅行の行き先
ヨーロッパのように移動が多い周遊型は避けた方が賢明ですが、体調が万全で医師の許可があれば、ゆったりしたヨーロッパのツアーも不可能ではありません。実際、筆者は妊婦さんをヨーロッパ周遊ツアーにお連れした経験があります。
しかし、妊娠中の新婚旅行として最もおすすめ出来る行き先は、1箇所滞在型、又は、移動が少ない2〜3都市周遊ツアーで、日本語の環境が整い、渋滞が少なく道路がしっかり整備され、医療に問題が無い先進国です。
それらの条件に該当する新婚旅行の行き先(海外)は下記の通り。
- ハワイ
- オーストラリア
- グァム
- アメリカ
- カナダ
その他、妊娠中の海外旅行の注意点
- 現地の気温も考えておくこと。気温の低い地域や高い地域は避けることです。標高が高い場所も避けるべきでしょう。
例えば「オーロラが見たいから冬のアラスカに行きたい!」とかやめて下さい。また、遺跡が見たいからといって、真夏のエジプトや、標高2000mを越すペルーのマチュピチュや、スイスの山をハイキングなどもやめましょう。 - これまで車酔いをしたことがない方でも、妊娠中は車酔いをされる方が少なくありません。長距離のバスや車の移動には気をつけましょう。
- まだお腹が小さい場合は目立たないので注意。お腹にクッションでも入れて大きく見せておくのも一つの手。膨らんだお腹を見れば、周りが気を遣ってくれるはずです。
- 一日中歩き回るなど、体に無理がかかるような旅行は避けましょう。また、お洒落よりも歩きやすいことを優先して靴を選ぶようにして下さい。高いヒールを履いて転んだりしたら大変です。また、妊娠中は立ちっぱなしも避けること。長時間立っているとお腹に力が入って子宮が収縮しやすくなり、早産や切迫早産の原因につながります。
- 妊娠中の場合、海外旅行傷害保険の内容を確認すること。妊娠に伴う疾病は補償対象外であることが多いが、中には特約で妊娠の場合のトラブルも対象になる物がある。ちなみに妊娠に伴う疾病が補償対象外であっても、妊娠には関係の無い病気やケガの場合は補償してくれるのが一般的です。
- ヨーロッパのツアーは一般的に忙しい旅程が大半。少々値段は高くなるが、ゆとりのあるツアーを選ぶのがおすすめ。間違っても格安の周遊ツアーはやめましょう。ちなみにヨーロッパ(特にイタリア)は非常によく歩く(大型バスが街の中心に入れないため)ので、それらも考慮し、極力徒歩が少ないツアーを選んで下さい。
最後に、いろいろとアドバイスをしてきましたが、それらは妊娠中の海外旅行を推奨しているのではありません。自分だけで決めずに、必ず産婦人科医に相談した上で決めましょう。また、母子手帳も持参することをおすすめします。海外であっても何かあった場合に役立つ情報が記録されています。
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新婚旅行のツアーの選び方やパスポート申請・氏名・旧姓について